クリストフ・ロカンクールとは?偽ロックフェラーの詐欺師

詐欺
クリストフ・ロカンクールとは?偽ロックフェラーの詐欺師を3行で要約
  • フランスの貧困家庭出身のロカンクールはロックフェラー家の親族を装い、ハリウッドのセレブや富裕層から推定4000万ドルを詐取した
  • 映画プロデューサー、ボクシングチャンピオン、ベンチャーキャピタリストなど12以上の偽名と偽の肩書きを使い分けた
  • プレイボーイモデルと結婚し、俳優ミッキー・ロークと同居するなどセレブリティとの交流を信用構築の道具として利用した

ロックフェラー家の一員と名乗る魅力的なフランス人が、ハリウッドのパーティーに姿を現す。ソフィア・ローレンは母親、オスカー・デ・ラ・レンタは叔父。豪華なディナーでは現金で全額を支払い、誰もが彼を本物の大富豪だと信じました。

クリストフ・ロカンクールは1990年代から2000年代にかけてアメリカで暗躍したフランス人の詐欺師です。ロックフェラー家の相続人を筆頭に、フランスの貴族、映画プロデューサー、ベンチャーキャピタリストなど次々と別人を演じ、富裕層の欲望につけこんで推定4000万ドルを詐取しました。

ロカンクールの生い立ち

ロカンクールの出自は、彼が演じた華麗なペルソナとは正反対の貧困でした。

1967年7月16日、フランスのノルマンディー地方オンフルールで生まれました。父ダニエルは失業中のアルコール依存症の塗装工、母は時に売春で生計を立てていたとされています。5歳で孤児院に預けられ、9歳で里子に出され、18歳で家を飛び出してパリに向かいました。

パリでの最初の大きな詐欺は、自分が所有していない不動産の権利書を偽造し、140万ドルで売却するというものでした。1987年から1991年の間にフランスで文書偽造、窃盗、詐欺の罪で5回投獄されています。

アメリカでの詐欺:偽のロックフェラー

1991年末にアメリカに渡ったロカンクールは、ロサンゼルスでフランスの伯爵、映画プロデューサーを装い、ハリウッドの社交界に潜り込みました。

当初はクリストファー・デ・ラウレンティスと名乗り、映画監督ディノ・デ・ラウレンティスの甥を装いました。次にクリストファー・デ・ラ・レンタ(ファッションデザイナー、オスカー・デ・ラ・レンタの甥)、そして最終的にクリストファー・ロックフェラー――ロックフェラー家の相続人という最も大胆なペルソナに落ち着きます。

ロカンクールの手口は、被害者の欲望を利用することでした。NBC Datelineのインタビューで彼自身が語ったところによれば、豪華なディナーを現金で支払うことで自分も富裕層であると信じ込ませ、相手の欲を刺激して投資させたのです。プレイボーイモデルのピア・レイエスと結婚し、俳優ミッキー・ロークと一時期同居するなど、セレブリティとの交流が彼の信用を支えました。

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ロカンクールの事件で注目すべきは、彼が被害者を騙すのではなく、被害者の欲望を利用したという点です。富裕層の投資家たちは、ロックフェラーの親族に投資できるという特別感と、高いリターンへの期待から自ら進んで金を差し出しました。詐欺師に騙されたのではなく、自分の欲に負けたのです。

逮捕と判決

ロカンクールは何度も逮捕されましたが、保釈金を払って逃走を繰り返すという大胆な行動を取り続けました。

1997年にホテルの部屋を捜索され、1998年には銃撃事件への関与で逮捕されますが保釈後に逃走。2000年にはハンプトンズでホテルの未払いで逮捕されますが、これも保釈後に逃走しています。2001年4月27日、カナダのブリティッシュ・コロンビア州で妻のピアと共に逮捕され、高齢の夫婦を騙した詐欺罪で起訴されました。

2002年にニューヨークに引き渡され、窃盗、重窃盗、密輸、賄賂、偽証を含む11件の罪状のうち3件について有罪を認めています。カナダの拘留中には自伝を執筆し、その中で被害者たちを嘲笑するという反省の欠片もない態度を見せました。

フランスに戻った後も2012年に映画監督カトリーヌ・ブレイヤから70万ユーロを詐取した罪で有罪判決を受け、2014年にはパスポート偽造に関わった罪で再逮捕されるなど、詐欺師としての活動を止めることはありませんでした。

現代に通じる教訓

ロカンクールの事件は、名前と外見だけで人を信じてしまう人間の心理的弱点を浮き彫りにしています。

現代のSNSでは、ロカンクールのような偽のセレブリティペルソナの構築がさらに容易になっています。高級レストランでの写真、有名人とのツーショット、ブランド品に囲まれた生活――これらはいくらでも演出可能です。投資話やビジネスの提案を受けた際に、相手の見た目の豊かさや著名人とのつながりで判断してはいけません。相手のビジネスの実態、登記情報、過去の実績を確認することが最大の防御策です。

まとめ

  • 貧困家庭出身のロカンクールはロックフェラーの相続人など12以上の偽名を使い分け、ハリウッドの富裕層から推定4000万ドルを詐取した
  • 被害者の欲望を利用し、セレブリティとの交流を信用構築の道具として活用する手口は、現代のSNS詐欺にも通じる
  • 名前や外見ではなくビジネスの実態と登記情報で相手を判断すること。名門の名を騙る人物ほど、直接確認する姿勢が重要だ

よくある質問

Q
ロカンクールは本当にミッキー・ロークと交流がありましたか?
A

事実です。ロカンクールは一時期ミッキー・ロークと同居しており、ニューヨークで一緒に食事をする姿が目撃されています。ロークがロカンクールの正体を知っていたかどうかは明らかではありませんが、こうした有名人との交流がロカンクールの社会的信用を支えていました。

Q
ロカンクールの妻は詐欺を知っていましたか?
A

カナダで共に逮捕された妻ピア・レイエスは、夫の犯罪活動について一切知らなかったと当局を説得し、釈放されています。ロカンクールが同時期に交際していた別のプレイボーイモデルも、彼がフランスの貴族の息子だと信じており、既婚者であることすら知らなかったと証言しています。

Q
ロカンクールの現在はどうなっていますか?
A

フランスに戻った後も法的トラブルが続いています。2024年には彼の半生を描いた公式伝記映画がカンヌ映画祭で上映されるなど、メディアへの露出は続いています。ロカンクール本人は映画のコンサルタントとしても関わっています。

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【出典】参考URL

コメント

  1. 賠償罪子 賠償罪子 より:

    クリストフ・ロカンクールを整理しながら、私は帳簿を読むように事実の順序だけを追いました。順序は、供述より正直です。
    制度の穴は、塞がれるまで何度でも使われます。個人の注意は、その間の仮の防壁にすぎません。
    家族や身近な人と、この手の話を一度も共有していないなら、そこが最初の穴です。
    この記事で足りない視点があると感じたら、コメントに書いてください。反論も含めて、記録として扱います。
    以上です。

※本記事の内容については、できる限り正確な情報を掲載するよう努めておりますが、完全に正確であるという保証はありません。一部の内容に誤りや適切でない表現がある可能性があります。ご了承の上、参考程度にとどめていただければ幸いです。なお、記事の改善点などがございましたら、ぜひコメントにてご指摘ください。
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