- 特殊詐欺とは電話やSNSを使い被害者を信用させて金銭を騙し取る犯罪の総称。オレオレ詐欺・還付金詐欺など10種類に分類される
- 2024年の被害額は約722億円(前年比約60%増)、認知件数は約2万件に達した
- 犯行グループは「かけ子」「受け子」「出し子」と役割を分担し、組織的に犯行を実行する
「もしもし、お母さん?オレだけど、会社のお金で問題が起きて…」。この電話から始まる詐欺で、日本では毎年数百億円のお金が奪われています。
特殊詐欺とは、犯人が電話やSNS、はがきなどで被害者に接触し、現金やキャッシュカードを騙し取る犯罪の総称です。2024年の被害額は約722億円に達し、年間約2万件が発生しています。もはや「騙される方が悪い」では済まされない、日本最大の犯罪問題の一つです。
特殊詐欺の主な手口10種類
| 種類 | 手口 |
|---|---|
| オレオレ詐欺 | 子や孫を装い「トラブルの示談金が必要」等と電話で現金を要求 |
| 還付金詐欺 | 役所職員を装い「医療費の還付がある」とATMに誘導し送金させる |
| 預貯金詐欺 | 警察官を装い「カードが不正利用されている」とカードを預かる |
| 架空料金請求 | 「有料サイトの未払い料金がある」等とメールやSMSで金銭を要求 |
| 融資保証金詐欺 | 「低金利で融資する」と持ちかけ保証金を先に騙し取る |
| 金融商品詐欺 | 「必ず値上がりする」と架空の金融商品を購入させる |
| キャッシュカード詐欺盗 | 「カードを封筒に入れて保管してください」と偽り、すり替える |
犯行グループの構造
特殊詐欺は個人犯ではなく、役割分担された組織犯罪です。
- かけ子:被害者に電話をかけ、息子や警察官、銀行員を演じて騙す役割
- 受け子:被害者のもとに出向き、現金やキャッシュカードを受け取る実行犯
- 出し子:騙し取ったキャッシュカードでATMから現金を引き出す役割
- 指示役(首謀者):全体を指揮し、利益の大部分を受け取る。逮捕されにくい位置にいる
「受け子」「出し子」はSNSの「高額バイト」募集で集められることが多く、10代・20代の若者が関与するケースが増えています。「荷物を受け取るだけ」「ATMでお金を引き出すだけ」と軽く考えて応募した結果、詐欺罪の実行犯として逮捕されます。
なぜ騙されるのか:劇場型の心理操作
現代の特殊詐欺は「劇場型」と呼ばれる手口が主流です。複数の犯人が「息子」「弁護士」「警察官」「銀行員」を演じ分け、被害者を信じ込ませます。
- 最初の電話(息子役)→「会社のお金を使い込んでしまった」
- 2本目の電話(弁護士役)→「示談金を払えば刑事事件にならない」
- 3本目の電話(警察官役)→「この件は秘密にしてください」
複数の「公的な立場の人間」が同じストーリーを語ることで、被害者は疑う余地がなくなります。

「自分は絶対に騙されない」と思っている人ほど危険です。特殊詐欺は知性の問題ではなく、感情(焦り、恐怖、親心)の問題。電話を切って、家族に直接確認する。これが最強の防御です。
絶対に覚えておくべき3つの鉄則
まとめ
- 特殊詐欺は年間被害額722億円の組織犯罪。劇場型の手口で人の感情を操る
- 「受け子」「出し子」はSNSの高額バイトで募集され、若者が実行犯として逮捕されるケースが激増
- 「ATMで還付金」「カードを預かる」は100%詐欺。不安な電話は切って直接家族に確認
よくある質問
-
Q特殊詐欺に遭ったお金は取り戻せますか?
-
A
犯人が逮捕されても全額回収は極めて困難です。ただし振り込め詐欺救済法により、犯人の口座が凍結された場合は残高から被害者に分配される制度があります。被害に気付いたら直ちに警察と銀行に連絡してください。
【出典】参考URL
- 警察庁:特殊詐欺の被害統計(2024年)
- 東京都消費生活総合センター:特殊詐欺の手口と対策


コメント