社会的証明とは?みんながやってるで安心させる罠

心理テクニック
社会的証明とは?ざっくりと3行で
  • 社会的証明とは、みんながやっていることは正しい、多くの人が選んでいるなら間違いないと判断する心理のことだ。
  • 詐欺師はこれを使い、サクラや偽の口コミ、グループLINEでみんな成功している雰囲気を演出し多数派の錯覚で警戒心を解かせてくる
  • 仕組みを知っておけば、みんなやっているは作れることに気づけ、人工的な多数派で安心させる詐欺に踏みとどまれる。

【深掘り】これだけは知っておけ

社会的証明のこわさは、多数派が正しいとは限らないのに、それを当然の判断基準として受け入れてしまう点です。しかも、その多数派自体が人工的に作られたものかもしれません。

社会的証明は、心理学者ロバート・チャルディーニが1984年の著書「影響力の武器」で示した6つの影響原理の一つです。人は不確実な状況で、他者の行動を判断の手がかりにします。行列のできている店は美味しいだろう、高評価の口コミが多い商品は良いだろう、という判断がそれです。みんながやっているなら安全・正しい・価値がある、という推論は、情報が少ないときの合理的な近道でもあります。しかし多数派が間違っているとき、あるいは多数派が人工的に作られているとき、この推論は誤った判断につながります。

詐欺でのSNS型投資詐欺では、このみんながやっている感を計算して作ります。グループLINEに追加すると、すでに多くの参加者が成功報告をしている。口コミサイトに好評価が並ぶ。セミナー会場に満員の参加者がいる。しかしその参加者の多くはサクラで、口コミは偽造で、成功報告は演出かもしれません。みんなやっているから大丈夫だという安心感は、人工的に作り出せるのです。

見抜くポイントは、そのみんなが本当に実在するかを確かめることです。グループLINEで成功報告を出している人が本物の投資家か、口コミが実際の体験か、会場の参加者が一般人かを確かめる手段を考えてみてください。みんなやっているという情報源が相手側からしか来ていないなら、それは人工的に作られた多数派かもしれません。

対策は、判断の根拠を他者の行動から自分の確認へ移すことです。みんながやっているかどうかではなく、自分でその業者が金融庁に登録されているかを確認する。出金が実際にできるかを試してみる。第三者の公的機関に問い合わせる。他者の行動ではなく、自分で確かめた事実を判断の根拠にしてください。多数派の正しさは、自分で確認した事実の前では常に後回しでよいのです。

社会的証明が悪用される場面

場面演出される多数派見抜くポイント
SNS型投資詐欺グループLINEのサクラ成功報告参加者が本物の投資家か確認できない
マルチ商法勧誘セミナー会場の満員の参加者参加者がサクラの可能性がある
情報商材・悪質EC大量の★5口コミ・購入者数口コミが実際の体験か確認できない

典型的なフレーズ・文脈

社会的証明を悪用しみんな成功していると錯覚させる詐欺師のイラストアイコン
詐欺師

このグループには成功者が何百人もいます。皆さん最初は不安でしたが、今では毎月安定した利益を手にしています。あなたが迷っているのは、まだこの世界を知らないからです。

人工的に演出したみんな成功しているという多数派を提示し、一人だけ取り残された不安を作り出す、社会的証明を悪用した典型的な誘導です。

サクラの多数派を使う詐欺を報じるニュースキャスターのイラストアイコン
キャスター

警察は、グループLINEへの追加や偽の成功報告で多数派の錯覚を作り出す投資詐欺について、みんなやっているは作れると注意を呼びかけています。

社会的証明を悪用するSNS型投資詐欺を解説する報道番組や、警察の注意喚起を想定した表現です。

自分で確認する習慣の大切さを助言する消費生活相談員のイラストアイコン
専門家

みんなやっているという情報が相手側からしか来ていないなら、それは作られた多数派かもしれません。金融庁の登録を自分で確認し、迷ったら188へ。

消費生活相談員が、多数派に頼らず自分で確認する習慣の大切さを予防の観点から助言する場面を想定しています。

困ったときの相談窓口

みんながやっているという安心感で投資や契約をしてしまった場合などは、以下の窓口に相談できます。

窓口名電話番号受付時間対応内容
金融庁 詐欺的な投資に関する相談ダイヤル0570-050588平日 10:00〜17:00(Webは24時間)詐欺的な投資勧誘の相談
消費者ホットライン188地域の窓口に準ずる契約トラブル・悪質商法全般
警察相談専用電話#9110平日 8:30〜17:15(各都道府県で異なる)詐欺被害・悪質な勧誘の相談

【まとめ】3つのポイント

  • 正体は多数派への追従:社会的証明は、みんながやっているなら正しいと判断する心理です。
  • 多数派は作れる:サクラ・偽口コミ・グループLINEで人工的な多数派の錯覚を演出できます。
  • 自分の確認を根拠に:他者の行動ではなく、金融庁の登録や出金の事実など、自分が確かめた情報で判断しましょう。

よくある質問

Q
社会的証明はなぜ詐欺に悪用されやすいのですか?
A

多数派という情報は人工的に作れるからです。グループLINEにサクラを配置し、口コミを偽造し、セミナー会場に演者を揃えれば、みんながやっているという錯覚を演出できます。人は不確実な状況で他者の行動を頼りにする性質があるため、その多数派が本物かどうかを確かめず、安心してしまいやすい。詐欺師にとって、安心感を作る最も手軽な仕掛けの一つなのです。

Q
グループLINEの参加者が本物かどうか、どう見分ければいいですか?
A

成功報告をしている参加者と個別に連絡を取って実態を確かめることが一つの方法ですが、サクラ同士で固まっている場合は難しいです。より確実なのは、グループの話と独立して、その業者が金融庁の登録業者一覧に載っているかを自分で確認することです。登録されていない業者への投資は、参加者が何人いようとも危険です。多数派の信頼性より、業者の登録を確認しましょう。

Q
友人も同じ投資に参加していました。だから安心したのですが。
A

友人が参加していることは安全の保証ではありません。友人自身が詐欺の被害者である可能性や、友人も騙されて信じ込んでいる可能性があります。知人の紹介を経路にする詐欺は多く、信頼関係を悪用して広がる手口です。友人が参加していても、業者の登録と出金の実態は自分で独立して確認してください。心配なら一緒に188に相談することをお勧めします。

Q
社会的証明と集団思考の違いは何ですか?
A

影響が及ぶ範囲が違います。社会的証明は、自分の外にいる多くの人がやっているから正しいと判断する、外部の多数派への追従です。集団思考は、自分が属する内部の集団で、和を保つために批判的な意見が出せなくなる現象です。前者は外の多数派、後者は内部の同調圧力が働くという点が異なります。どちらも詐欺で組み合わせて使われます。

コメント

※本記事の内容については、できる限り正確な情報を掲載するよう努めておりますが、完全に正確であるという保証はありません。一部の内容に誤りや適切でない表現がある可能性があります。ご了承の上、参考程度にとどめていただければ幸いです。なお、記事の改善点などがございましたら、ぜひコメントにてご指摘ください。
心理テクニック詐欺辞典
\この記事をシェアする/
\賠償罪子のSNSに遊びにいく/
タイトルとURLをコピーしました