セクストーションとは?性的映像で脅す恐喝の手口と対処法

犯行スキーム
セクストーションとは?ざっくりと3行で
  • セクストーションとは、SEX(性)とExtortion(恐喝)を合わせた造語で、相手の性的な映像や画像を使って「ばらまく」と脅し、金銭を要求するサイバー恐喝犯罪だ。
  • 不正アプリやビデオ通話で相手の性的な映像を入手または捏造し、連絡先リストを入手してばらまくと脅すことで支払いを強要し払うほど要求がエスカレートするスパイラルに陥らせる
  • これを知っておけば、「絶対に払わない・相手に連絡しない・すぐに警察に相談する」という正しい対処ができる

【深掘り】これだけは知っておけ

セクストーションで最も重要な対処原則は「払わない・連絡しない」です。金銭を払っても映像が削除される保証は一切なく、払ったことで「この人は払う」と認識されてさらに要求がエスカレートします。すぐに警察(#9110)またはサイバー犯罪相談窓口に連絡することが被害を拡大させない唯一の方法です。

セクストーションの主な手口は二つです。①不正アプリ型:マッチングアプリ・SNSで知り合った相手から「ビデオ通話しよう」と誘われ、相手が性的な行為を示すと「あなたも」と誘導される。不正なアプリやリンクからスマートフォンの連絡先リストにアクセスされた後、「録画した映像を連絡先全員に送る」と脅迫される。②メール型(架空請求型):「あなたのパソコンに不正アクセスし、カメラで撮影した」という内容のメールが届く(実際には撮影していない場合が多い)。「ビットコインで支払わなければ映像をばらまく」と要求する。IPAが注意喚起を継続的に行っており、未成年を含む若年層の被害が増加しています。

被害に遭った場合の対処手順は、①相手に連絡しない(するほど状況が悪化する)、②金銭は払わない(払っても映像は削除されない)、③スクリーンショットなどで証拠を保全する、④警察(#9110または最寄り署)に被害届を提出する、⑤SNSや動画サービス(YouTube・Twitter等)への報告・削除申請を行う(各プラットフォームに「非合意の性的コンテンツ」として申請)、という手順です。映像が既にばらまかれた場合も、プラットフォームへの申請と警察への届出を並行して進めることで削除と犯人特定が進められます。

セクストーションで「ばらまかれる」と脅されても、実際に映像が存在しないケースも多くあります(特にメール型)。架空の映像存在を主張して金銭を要求する「ブラフ(はったり)型」では、相手は実際に何も持っていません。不安な場合も、まず警察や専門家に相談してから判断することが重要です。一人で抱え込まないでください。

セクストーション被害者が陥りがちな誤りは「恥ずかしいから誰にも言えない」という孤立です。しかし警察はこのような被害を受け付けており、被害者のプライバシーに配慮した対応をしています。未成年者が被害に遭った場合は特に、親への報告と警察への相談が急務です。一人で解決しようとして金銭を払い続けることが最大の失敗であり、被害は拡大するだけです。

セクストーションの2パターン比較

パターン手口実際の映像有無
不正アプリ型ビデオ通話で録画→連絡先窃取→「ばらまく」と脅迫ある(実際に撮影)
メール型(架空請求型)「カメラで撮影した」というメールを無差別送信ない(ブラフ)

典型的なフレーズ・文脈

性的な映像をばらまくと脅してビットコインを要求するセクストーション犯のイラストアイコン
詐欺師

あなたのビデオ通話中の映像を録画しました。連絡先リストも取得しています。48時間以内に〇〇円(ビットコイン)を送金しなければ、家族・職場・友人全員に映像を送ります。支払えば全てのデータを削除します。

セクストーションの典型的な脅迫メッセージです。「48時間」という期限で焦らせ、「支払えば削除する」という偽の約束で払わせようとします。支払っても削除されず、要求はエスカレートします。

セクストーション被害の急増を伝えるニュースキャスターのイラストアイコン
キャスター

IPAは、SNSやビデオ通話を通じて性的な映像を入手し「ばらまく」と脅して金銭を要求するセクストーション(性的恐喝)への注意を呼びかけています。被害に遭った場合は支払わず、警察に相談することが最善の対処です。

IPAの注意喚起をもとにセクストーション被害の増加と正しい対処法を伝える報道番組のキャスターを想定した表現です。

払わずに警察に相談するよう促すサイバー犯罪担当警察官のイラストアイコン
専門家

絶対に払わないでください。払っても映像は消えず、要求は必ずエスカレートします。まず相手とのやり取りのスクリーンショットを保全して、警察に相談してください。恥ずかしくて言いにくいのはわかりますが、警察は被害者のプライバシーに配慮して対応します。一人で抱えないでください。

サイバー犯罪担当の警察官がセクストーション被害者に「払わない・相談する」という正しい対処を伝える場面を想定しています。

困ったときの相談窓口

窓口名電話番号受付時間対応内容
警察相談専用電話#9110平日 8:30〜17:15(各都道府県で異なる)セクストーション被害届・捜査相談
IPA安心相談窓口03-5978-7509平日 10:00〜12:00、13:30〜17:00サイバー犯罪・不正アクセスの相談
法テラス(日本司法支援センター)0570-078374平日 9:00〜21:00/土曜 9:00〜17:00損害賠償・プライバシー侵害の法的相談

【まとめ】3つのポイント

  • 払わない・連絡しない・警察に相談:金銭を払っても映像は消えず要求がエスカレートします。この三つを守ることが被害拡大を防ぐ唯一の方法です。
  • ブラフ(架空の脅し)の場合も多い:メール型では実際に映像が存在しないケースも多くあります。証拠保全後に警察に相談して状況を判断してもらってください。
  • 恥ずかしさが最大の障壁:警察はプライバシーに配慮して対応します。一人で抱え込まず、早期相談が被害最小化への近道です。

よくある質問

Q
映像が実際にばらまかれてしまいました。どうすればいいですか?
A

各SNSプラットフォーム(X・Instagram・YouTube等)の「非合意の性的コンテンツ」報告機能を使って削除申請してください。日本では「リベンジポルノ防止法」(私事性的画像記録の不正提供等の防止に関する法律)に基づき削除要請・刑事告訴が可能です。弁護士に依頼すれば迅速な削除申請と損害賠償請求を進められます。法テラス(0570-078374)に費用の相談もできます。

Q
未成年がセクストーションの被害に遭った場合はどうすればいいですか?
A

親や信頼できる大人にすぐ相談することが最優先です。未成年者の性的映像(児童ポルノ)の製造・流布は児童ポルノ禁止法(児童買春・児童ポルノ禁止法)違反として厳しく処罰されます。警察への被害届提出と並行して、各SNSプラットフォームへの緊急削除申請を行ってください。子どもが恥ずかしがって話せない場合も、親が積極的に関与して専門機関に相談することが重要です。

Q
「カメラで撮影した」というメールが来ましたが、本当に撮られていますか?
A

多くの場合、ブラフ(はったり)です。メール型のセクストーションでは、実際には何も撮影せずに大量のメールを無差別送信して、恐怖から払う人をターゲットにするケースが大半です。不安な場合はセキュリティソフトでデバイスをスキャンし、実際に不正アクセスの痕跡があるかを確認してください。いずれにせよ払わないことが原則です。

Q
セクストーションとポップアップ詐欺との違いは何ですか?
A

脅しの素材と接触経路が違います。セクストーションは性的な映像・画像の暴露を脅しの素材にし、SNSやビデオ通話での接触が主な入口です。ポップアップ詐欺は偽のウイルス警告をブラウザに表示して電話させ、遠隔操作や偽サポート料で金銭を奪います。どちらもデジタル空間を悪用した恐喝系詐欺ですが、セクストーションはプライバシーへの恐怖、ポップアップ詐欺はデバイスへの恐怖をそれぞれ利用します。

この用語と一緒に知っておきたい用語

用語この記事との関連
スカウト詐欺スカウト詐欺とは、「タレントにならないか」「モデルを探している」などと街頭やSNSで声をかけ、事務所に連れ込んで宣材写真代・登録料・レッスン料などを名目に金銭を騙し取る悪質商法だ。
サブリース問題サブリース問題とは、管理会社が家賃保証付きでオーナーからマンションを一括借り上げする「サブリース契約」で、後から家賃を一方的に減額したり解約したりして投資家(オーナー)に損失を与えるトラブルだ。
屋根修理詐欺屋根修理詐欺とは、「火災保険を使えば無料で屋根を修理できる」という言葉で自宅に呼び込み、経年劣化を自然災害の損害として不正に保険申請させる悪質商法だ。
シロアリ駆除詐欺シロアリ駆除詐欺とは、「無料で床下点検します」と言って自宅に上がり込み、実際にはいないシロアリがいると虚偽説明して高額な駆除工事や防腐処理を契約させる訪問販売型の悪質商法だ。

この手口が実際に使われた事件

事件この記事との関連
偽銀行員のカードすり替え詐欺偽銀行員のカードすり替え詐欺とは、 警察官や銀行協会職員を装って自宅を訪問 し、キャッシュカードを封筒に入れさせた後、被害者が目を離した隙に偽のカードが入った封筒とすり替える手口である
偽ホリエモン投資詐欺堀江貴文氏や前澤友作氏などの 有名人の画像・動画をAIで偽造 し、SNS広告で投資を勧誘。LINEグループに誘導して偽の投資サイトで金銭を騙し取る手口が急増している
偽サンタの募金詐欺ニューヨークの年末名物イベントSantaConの主催者ステファン・ピルデスは、チャリティを前面に掲げてチケットや飲食店からの寄付を集め、2019年から2024年にかけて 約270万ドル を調達した

【出典】参考URL

https://www.ipa.go.jp/security/anshin/:IPAのセクストーション・サイバー恐喝注意喚起の根拠
https://www.npa.go.jp/cyber/:警察庁サイバー犯罪相談窓口・被害届対応の根拠

コメント

※本記事の内容については、できる限り正確な情報を掲載するよう努めておりますが、完全に正確であるという保証はありません。一部の内容に誤りや適切でない表現がある可能性があります。ご了承の上、参考程度にとどめていただければ幸いです。なお、記事の改善点などがございましたら、ぜひコメントにてご指摘ください。
犯行スキーム詐欺辞典
\この記事をシェアする/
\賠償罪子のSNSに遊びにいく/
タイトルとURLをコピーしました