- リースバック詐欺とは、持ち家を売却して賃借人として住み続ける合法的な「リースバック(Sale and Leaseback)」制度の名前を悪用し、不当に低い売却価格・高い賃料・強制退去などで資産をだまし取る悪質商法だ。
- 「住み続けながら現金化できる」という合法的なメリットを謳いながら、相場より大幅に安い価格で家を売らせ、買い取り後に賃料を引き上げたり退去を迫ったりして実質的に財産を奪うのが悪質業者の手口だ。
- これを知っておけば、「複数の不動産業者に相場を確認し、弁護士に契約内容を確認してもらうことで正規と詐欺的業者を見分けられる」とわかる。
【深掘り】これだけは知っておけ
悪質なリースバックの主なパターンは、①「住み続けながら資金を調達できる」と広告して相談に来させる、②相場より大幅に低い価格(市場価格の50〜70%程度)で買い取る、③買い取り時点での賃料は低く設定して契約させる、④数年後に「賃料改定」を一方的に通知して値上げする、⑤賃料を払えなくなった時点で退去を求める、または当初から短期契約にして更新拒否する。結果として自宅を安く売却した上に居住権も失うという最悪の事態になります。
リースバックを検討する際のチェックポイントは、①査定価格が周辺相場と比べて妥当か(複数業者に査定を依頼する)、②賃料が現状の相場より低すぎないか(低い賃料は後で値上げされる可能性がある)、③契約期間が十分か(短期間では更新拒否されるリスクがある)、④業者が宅地建物取引業者として登録されているか(国土交通省または都道府県の宅建業者名簿で確認)、⑤契約書を弁護士または宅建士に確認してもらったか。これら全てを確認してから契約することが重要です。
LEASの歴史
| 年 | 出来事 |
|---|---|
| 2010年代 | リースバック取引が徐々に普及し始める。資金調達手段として認知されるとともに、悪質業者によるトラブルも増加。 |
| 2021年 | 国土交通省がリースバック取引に関するガイドラインを策定し、業者への適正取引を促す。 |
| 現在 | 高齢者の資産を狙ったリースバック詐欺が引き続き報告されており、国民生活センターへの相談が継続している。 |
典型的なフレーズ・文脈

老後資金の確保に、リースバックが最適です。お住まいを時価で買い取り、そのままご自宅に住み続けていただけます。毎月のローン返済から解放され、まとまった資金をすぐにお手元に。ぜひ今すぐご相談ください。
合法的なリースバックの言葉を使いながら、実際には市場価格より大幅に低い査定・高い賃料・短期契約で被害をもたらす悪質業者の勧誘フレーズです。

持ち家を売却して賃借人として住み続けるリースバック取引でのトラブルが国民生活センターに増加しています。売却価格が相場より大幅に低い、賃料が後から引き上げられるなどの被害が報告されており、契約前に複数業者の比較と専門家の確認が不可欠です。
リースバックトラブルの増加と注意点を伝える報道番組のキャスターを想定した表現です。

リースバックは合法的な制度ですが、業者によって条件が大きく異なります。複数業者に査定を依頼して相場を確認し、契約書を必ず不動産専門の弁護士に確認してもらってください。「今すぐ決めなければ」という業者は要注意です。
不動産専門の弁護士がリースバックを検討している相談者に複数業者比較と専門家確認の重要性を伝える場面を想定しています。
困ったときの相談窓口
| 窓口名 | 電話番号 | 受付時間 | 対応内容 |
|---|---|---|---|
| 消費者ホットライン | 188 | 年末年始除く毎日 | リースバックトラブル・不動産契約の相談 |
| 警察相談専用電話 | #9110 | 平日 8:30〜17:15(各都道府県で異なる) | 詐欺被害届・相談 |
| 法テラス(日本司法支援センター) | 0570-078374 | 平日 9:00〜21:00/土曜 9:00〜17:00 | 法的相談・弁護士費用立替 |
【まとめ】3つのポイント
- 複数業者の査定比較が最初のステップ:一社だけの査定では不当低価格かどうかわかりません。複数業者に査定を依頼して相場を把握してください。
- 賃料は後から変わる前提で収支計算する:「30年保証」は金額の保証ではありません。賃料が下がった場合・引き上げられた場合の収支も計算してください。
- 契約書は必ず弁護士に確認させる:不動産契約は複雑で後から条件変更の余地があります。専門家のチェックが被害防止の最善策です。
よくある質問
- Qリースバックで売却した価格が相場より低すぎました。どうすればいいですか?
- A
契約締結後の売却価格の変更は原則困難ですが、業者の説明に虚偽や誤解を招く表示があった場合は消費者契約法の取消権(不実告知・重要事実の不告知)の行使を検討できます。まず188に相談して状況を整理し、弁護士または法テラスに法的対処の可能性を確認してください。
- Q賃料を一方的に引き上げられました。拒否できますか?
- A
借地借家法上、賃料の一方的な引き上げには法的制約があります。賃貸人(業者)から賃料値上げを求められても、合意しなければ従前の賃料で契約は継続します。正当な理由のない賃料引き上げ要求は拒否できます。業者から退去を迫られても借地借家法上の権利があります。弁護士か法テラスに相談してください。
- Qリースバックと不動産担保ローンの違いは何ですか?
- A
所有権が移転するかどうかが最大の違いです。リースバックは不動産を売却して業者に所有権が移ります。不動産担保ローンは不動産を担保にお金を借りますが所有権は自分に残ります。リースバックは返済義務がない代わりに所有権を失うため、将来の売却や相続ができなくなるリスクがあります。どちらが適しているかは弁護士か金融機関に相談してください。
- Qリースバック詐欺とサブリース問題との違いは何ですか?
- A
被害者の立場と不動産の種類が違います。リースバック詐欺では持ち家オーナーが被害者で、自宅を売却した後に居住権を失うリスクがあります。サブリース問題では投資用マンションのオーナーが被害者で、家賃保証の内容が後から変更されるリスクがあります。どちらも不動産取引を悪用した手口ですが、リースバックは居住目的の不動産、サブリースは投資目的の不動産に関するトラブルです。
この用語と一緒に知っておきたい用語
| 用語 | この記事との関連 |
|---|---|
| 消火器訪問販売 | 消火器訪問販売詐欺とは、「消防署の方から来ました」「法律が変わり消火器の交換が必要です」などと偽って自宅や事業所を訪問し、不要な消火器の購入や高額な点検費用を請求する悪質商法だ。 |
| 新聞拡張団 | 新聞拡張団とは、新聞社から購読者獲得を委託されている勧誘業者で、中でも脅迫的・威圧的・強引な方法で購読契約を結ばせる悪質な拡張員による被害が社会問題になっている。 |
| 警察官なりすまし | 警察官なりすましとは、警察官(または金融庁・銀行員)を名乗って「あなたの口座が犯罪に使われている」と電話し、キャッシュカード・現金・暗証番号をだまし取る特殊詐欺の手口だ。 |
| ポップアップ詐欺 | ポップアップ詐欺(サポート詐欺)とは、ウェブ閲覧中に突然「ウイルスに感染しました」「今すぐ電話を」という偽の警告画面を表示させ、電話した先で遠隔操作や有料サービス契約に誘導する詐欺だ。 |
この手口が実際に使われた事件
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|---|---|
| 偽銀行員のカードすり替え詐欺 | 偽銀行員のカードすり替え詐欺とは、 警察官や銀行協会職員を装って自宅を訪問 し、キャッシュカードを封筒に入れさせた後、被害者が目を離した隙に偽のカードが入った封筒とすり替える手口である |
| 偽ホリエモン投資詐欺 | 堀江貴文氏や前澤友作氏などの 有名人の画像・動画をAIで偽造 し、SNS広告で投資を勧誘。LINEグループに誘導して偽の投資サイトで金銭を騙し取る手口が急増している |
| 偽サンタの募金詐欺 | ニューヨークの年末名物イベントSantaConの主催者ステファン・ピルデスは、チャリティを前面に掲げてチケットや飲食店からの寄付を集め、2019年から2024年にかけて 約270万ドル を調達した |
【出典】参考URL
https://www.kokusen.go.jp/:国民生活センターのリースバックトラブル相談の根拠
https://www.mlit.go.jp/:国土交通省のリースバックガイドライン策定の根拠


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