バンドワゴン効果とは?みんなやってるが危ない理由

心理テクニック
バンドワゴン効果とは?ざっくりと3行で
  • バンドワゴン効果とは、みんなが選んでいるという理由だけで、それが正しい・安全だと錯覚してしまう群集心理のことだ。
  • 詐欺師はこの心理を逆手に取り、サクラだらけのグループチャットで偽の成功報告を並べ、大勢が儲かっているという演出で財布のひもをゆるめてくる。
  • 仕組みを知っておけば、みんなやってるから安心という直感を一度疑い、投資詐欺やSNS詐欺の入り口で踏みとどまれる。

【深掘り】これだけは知っておけ

バンドワゴン効果が怖いのは、嘘の情報そのものではなく、嘘を信じている(ように見える)大勢の存在で人を動かす点にあります。詐欺師は商品の良さを説くより先に、すでに多くの人が参加し、利益を出しているという空気を作り込んできます。

もともとバンドワゴン効果は、アメリカの経済学者ハーヴェイ・ライベンシュタインが提唱したとされる概念です。バンドワゴンとはパレードの先頭を走る楽隊車のことで、楽隊車に乗る、つまり時流や勝ち馬に乗ろうとする人間の心理を指します。行列のできた店ほど美味しそうに見える、SNSでいいねが多い投稿ほど正しく感じる。この、周りと同じであることの安心感こそが、判断を他人任せにさせる正体です。

この心理が詐欺に転用されると、極めて厄介な武器になります。近年急増しているSNS型投資詐欺では、元証券マンや海外ファンド経営者を名乗る人物がLINEなどのグループチャットへ誘い込み、参加者が次々と「今月も○○万円の利益が出た」と報告し合う場面を演出します。ところが、その参加者の大半はサクラです。利益報告はすべて作り物で、本物のカモは自分ひとり、という構図も珍しくありません。

怪しいと見抜くポイントは、参加者の発言にあります。複数アカウントが似た文体・似た言い回しを使っている、成功報告が「儲かりました」程度で具体性に乏しい、こちらの突っ込んだ質問にははぐらかす。この3つが揃ったら、その「大勢」はバンドワゴン効果を狙った張りぼての可能性が高いと考えてください。

もうひとつ、振込先にも本音が出ます。まともな投資話で、振込先が個人名義の口座だったり、振り込むたびに口座番号が変わったりすることはまずありません。最初だけ少額の配当を見せて信用させ、高額を入金させた途端に連絡が取れなくなる。これがバンドワゴン効果を入り口にした投資詐欺の典型的な結末です。お金を動かす前に、勧められた業者名を金融庁の登録業者一覧で確認する。この一手間が、群集心理のブレーキになります。

バンドワゴン効果を悪用する詐欺の典型パターン

悪用される場面使われる演出見抜くポイント
SNS型投資詐欺サクラが利益報告を連投し、儲かっている大勢を演出発言の文体が似通い、報告が漠然としている
暗号資産・新規コイン詐欺上場前で今みんな買っていると煽る金融庁・交換業者登録の有無を確認
情報商材・オンラインサロンすでに〇〇名が参加、リピート率〇%と数字で同調圧力数字の出どころが検証できない
限定・希少性とのセット残り3名、人気で埋まりつつあると今すぐ決めさせる急かす時点で一度持ち帰る

典型的なフレーズ・文脈

バンドワゴン効果を悪用し大勢が稼いでいると勧誘する詐欺師のイラストアイコン
詐欺師

このグループ、もう500人が参加してて、先月もみんな普通に30万、40万って増やしてますよ。あなたが乗り遅れる理由、なくないですか?

大勢がすでに成功しているという数字を前面に出し、参加しない自分のほうが損だと思わせる、SNS型投資詐欺の勧誘で多用される言い回しです。

SNS型投資詐欺の注意喚起を伝えるニュースキャスターのイラストアイコン
キャスター

警察庁は、SNSの投資グループで多数の利用者が利益を得ているように見せかける手口について、参加者の多くが業者側のサクラであるケースが確認されているとして、注意を呼びかけています。

テレビのニュースや警察の広報で、SNS型投資詐欺の手口が報じられる際を想定した表現です。

バンドワゴン効果による投資詐欺への対処を助言する弁護士のイラストアイコン
専門家

みんなやっているという話ほど、その「みんな」が誰なのかを確かめてください。すでに振り込んでしまった場合は、すぐに振込先の金融機関へ口座凍結を依頼し、振り込め詐欺救済法による被害回復が使えないか弁護士に相談しましょう。

弁護士が、被害発覚後の初動と法的な被害回復の観点からアドバイスする場面を想定しています。

困ったときの相談窓口

被害に遭った場合や、勧誘を受けて不安を感じた場合は、以下の窓口に相談できます。

窓口名電話番号受付時間対応内容
金融庁 詐欺的な投資に関する相談ダイヤル0570-050588平日 10:00〜17:00(Webは24時間)詐欺的な投資勧誘・被害の相談
警察相談専用電話#9110平日 8:30〜17:15(各都道府県で異なる)詐欺被害・不審な勧誘の相談
消費者ホットライン188地域の窓口に準ずる契約トラブル・悪質商法全般

【まとめ】3つのポイント

  • 正体は群集心理:バンドワゴン効果は、みんなが選んでいるという理由だけで安全だと錯覚する、勝ち馬に乗りたい心理です。
  • サクラで「大勢」は作れる:詐欺師は偽の利益報告を並べ、儲かっている多数派を演出して判断を奪います。その「みんな」の正体を疑うことが鍵になります。
  • 動く前に確かめる:お金を入れる前に業者名を金融庁の登録一覧で確認し、急かされたら一度持ち帰る。被害後は口座凍結依頼と0570-050588への相談を急ぎましょう。

よくある質問

Q
バンドワゴン効果はなぜ投資詐欺に悪用されやすいのですか?
A

人は「大勢が選んでいるものは安全だろう」と無意識に判断を他人へ預けてしまうからです。詐欺師はこの性質を突き、サクラを使って儲かっている参加者が大勢いる空気を作れば、商品の中身を説明しなくても信用を勝ち取れてしまいます。だからこそ悪用の温床になります。

Q
グループチャットの利益報告が本物かサクラか見分ける方法はありますか?
A

発言のクセに注目してください。複数のアカウントが似た文体や言い回しを使っている、成功報告が「増えました」程度で具体性に欠ける、こちらの突っ込んだ質問にははぐらかす。これらが重なるほどサクラの疑いが濃くなります。そもそも投資の話を知らない相手とSNSで続けること自体が危険信号です。

Q
すでにお金を振り込んでしまった場合、まず何をすべきですか?
A

スピードが勝負です。まず振込先の金融機関に連絡し、口座凍結を依頼してください。振り込め詐欺救済法により、凍結された口座の残高から被害回復が受けられる可能性があります。あわせてやり取りの画面や振込明細を保存し、警察相談専用電話#9110や金融庁の0570-050588に相談しましょう。

Q
バンドワゴン効果とスノッブ効果の違いは何ですか?
A

向きが正反対です。バンドワゴン効果は「みんなが持っているから自分も欲しい」と多数派に乗る心理。一方スノッブ効果は「みんなが持っているなら逆にいらない」と希少性に価値を感じる心理です。詐欺では前者が大勢の演出に、後者が「選ばれた人だけの限定案件」という殺し文句に使い分けられます。

コメント

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