キーロガーとは?キー入力を丸ごと盗むマルウェアの手口

犯行スキーム
キーロガーとは?ざっくりと3行で
  • キーロガーとは、キーボードで打ち込んだすべての文字を密かに記録して外部に送信するマルウェアまたはハードウェアのことだ。
  • パスワードやクレジットカード番号を入力した瞬間に記録され、気づかないまま認証情報が丸ごと盗まれアカウントの乗っ取りや不正引き出しにつながってしまう
  • 仕組みを知っておけば、パスワードマネージャーやソフトウェアキーボードを使う対策が分かり、キーロガーによる認証情報の窃取を防げる。

【深掘り】これだけは知っておけ

キーロガーのこわさは、長押しした一文字一文字がすべて記録されるため、入力さえすれば何を打っても盗まれる点にあります。「安全そうなサイト」でも、端末自体が感染していれば意味がありません。

キーロガーは「キーの入力を記録する(Key Logger)」という意味で、ソフトウェア型とハードウェア型の2種類があります。ソフトウェア型はマルウェアとして端末に侵入し、キーボード入力を記録してリモートの攻撃者に送信します。ハードウェア型はキーボードとPCの間に挿し込む物理デバイスで、公共のPCや職場のPCに取り付けられているケースがあります。元々はソフトウェア開発のデバッグや保護者の監視ツールとして正当な用途もありましたが、現在はサイバー攻撃の文脈で語られることが大半です。中小企業を狙うマルウェアの約半数がキーロガーを含むスパイウェア系であることが、Sophosの2024年版脅威レポートで報告されています。

主な感染経路はフィッシングメールの添付ファイル・悪意あるウェブサイトからのドライブバイダウンロード・フリーソフトへの同梱・OSや脆弱なソフトウェアへの攻撃です。感染後はIDやパスワード、クレジットカード番号のキー入力がすべてログとして蓄積され、定期的に攻撃者のサーバーへ送信されます。画面キャプチャ機能を持つタイプは、入力した文字だけでなく画面に表示されている情報も盗みます。

最も有効な対策の一つがパスワードマネージャーの使用です。パスワードマネージャーは自動入力機能でキーボードを使わずに認証情報を入力するため、キーロガーによる記録を回避できます。また、多要素認証を設定しておけば、パスワードが盗まれても不正ログインを防げます。

公共のPCやホテルのPC、見知らぬUSBポートは特に危険です。公共のPCでは銀行や重要サービスへのログインを避けてください。自分のスマートフォンをテザリングして、自分の端末からアクセスする方が安全です。また、定期的なパスワード変更と多要素認証の設定が、万一キーロガーに情報を盗まれても被害を最小限にするための有効策です。

キーロガーの種類と感染経路

種類侵入方法主な被害
ソフトウェア型フィッシングメール・フリーソフト同梱・脆弱性悪用認証情報・カード番号の流出
ハードウェア型PC本体とキーボードの間に物理デバイスを挿す公共PC・職場PCでの入力情報窃取

典型的なフレーズ・文脈

キーロガーでパスワードを盗む攻撃者のイラストアイコン
詐欺師

(端末への侵入後、バックグラウンドで密かに稼働)田中 → t-a-n-a-k-a → パスワード → pass1234 → ログイン完了。記録完了。次の送信タイミングまで蓄積。

キーロガーが端末にインストールされ、ユーザーが気づかないうちに全キー入力をログとして記録している状態を示した例です。

キーロガー被害の手口を報じるニュースキャスターのイラストアイコン
キャスター

セキュリティ専門家は、キーロガーによるパスワード窃取を防ぐには、パスワードマネージャーの使用と多要素認証の設定が有効と指摘しています。公共PCでの重要サービスへのログインも避けるべきとしています。

キーロガー対策を解説する報道番組や、セキュリティ専門家の注意喚起を想定した表現です。

パスワードマネージャーと多要素認証を勧めるIPA担当者のイラストアイコン
専門家

パスワードマネージャーを使えばキーボード入力なしで認証できます。多要素認証の設定も合わせて。感染が疑われたらすぐ全パスワードを別端末から変更し、03-5978-7509へ。

IPA担当者が、キーロガー対策の具体的な方法を助言する場面を想定しています。

困ったときの相談窓口

キーロガーによる認証情報の窃取が疑われる場合は、以下の窓口に相談できます。

窓口名電話番号受付時間対応内容
IPA安心相談窓口03-5978-7509平日 10:00〜12:00、13:30〜17:00マルウェア感染・不正アクセスの相談
警察相談専用電話#9110平日 8:30〜17:15(各都道府県で異なる)不正アクセス・サイバー犯罪の相談
消費者ホットライン188地域の窓口に準ずる不正引き出し・被害全般の相談

【まとめ】3つのポイント

  • 正体はキー入力の盗聴器:キーロガーは打ち込んだ文字をすべて記録し、認証情報を丸ごと盗みます。
  • パスワードマネージャーが有効:自動入力でキーボードを使わなければ、記録される情報がありません。
  • 多要素認証で被害を最小化:パスワードが盗まれても、多要素認証があれば不正ログインを防げます。

よくある質問

Q
キーロガーに感染しているかどうか確認できますか?
A

セキュリティソフトでスキャンするのが基本です。また、Windowsのタスクマネージャーで不審なプロセスを確認したり、インストールされているプログラムの一覧から見覚えのないソフトウェアを探したりすることも有効です。ハードウェア型は物理デバイスなので、キーボードとPCの接続部分に見慣れない機器が挿さっていないかを目視で確認してください。

Q
パスワードを毎回変えていれば大丈夫ですか?
A

残念ながら、キーロガーが稼働している状態では、変更後の新しいパスワードも入力した瞬間に記録されます。パスワード変更だけでは根本解決になりません。感染が疑われたら、まず別の安全な端末でセキュリティスキャンを実施するか、端末を初期化してからパスワードを変更してください。多要素認証の設定がある場合は即時有効化しましょう。

Q
スクリーンキーボードを使えばキーロガーを回避できますか?
A

基本的なキーボード入力の記録は回避できますが、画面キャプチャ機能を持つ高度なキーロガーには対応できないケースがあります。最も確実な対策はパスワードマネージャーの自動入力機能の使用と、多要素認証の設定の組み合わせです。スクリーンキーボードは補助的な対策と考え、根本対策としては端末のセキュリティ維持と感染予防を優先してください。

Q
キーロガーとボットネットの違いは何ですか?
A

目的と使われ方が違います。キーロガーはキーボード入力を記録して認証情報を盗むことに特化したマルウェアです。ボットネットは感染端末を遠隔操作ネットワークに組み込み、DDoS攻撃やスパム送信など多目的な攻撃に利用します。キーロガーは情報窃取が目的で単体で機能しますが、ボットネットは感染端末を攻撃の踏み台として利用する点が異なります。

コメント

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