- 上場予定で値上がり確実と嘘をつき、無価値な未公開株を高額で買わせて代金を騙し取る詐欺のこと!
- ターゲットの一攫千金への欲と、限定情報を手に入れたという優越感を突き、複数の業者がグルになって信じ込ませる劇場型の手口で被害額を膨らませる仕組みだ
- 知っておくことで突然の電話やパンフレットによる怪しい投資勧誘を即座に見抜けるようになり、金融商品取引業の登録確認という簡単な防衛手段で身を守れる
この4コマで描かれた手口は、未公開株詐欺の中でも最も被害額が膨らみやすい劇場型と呼ばれるパターンです。販売会社と買取業者という、一見無関係に見える2つの業者が実はグルになっており、被害者を挟み撃ちにする構図が特徴でしょう。
被害者が騙される最大の要因は、買った瞬間に利益が確定するという錯覚にあります。5万円で買って10万円で売れるなら損はないと考えてしまいますが、そもそも買取業者が本当に買い取る気など最初からありません。購入後に追加条件を出して買い増しを促したり、そのまま音信不通になるのがお決まりの展開です。
自分を守るために最も有効な手段は、金融庁のサイトで勧誘元が金融商品取引業の登録を受けた業者かどうかを確認することに尽きます。登録のない業者が株式の売買を勧誘すること自体が金融商品取引法違反であり、それだけで詐欺と判断できるのです。どんなに魅力的な投資話でも、一人で即断せず、家族や消費者ホットライン188に相談する習慣を持つことが最善の防衛策になります。
【深掘り】これだけは知っておけ
未公開株詐欺は、証券取引所に上場していない株式を使った投資詐欺の一種です。悪質業者はニセの証券会社や発行会社を名乗り、立派なパンフレットやホームページを用意して近々上場する、値上がり確実と虚偽の説明で購入を勧誘してきます。被害者が代金を振り込むと、届くのは株券ではなく法的に無効な預かり証だけ、というケースが大半でしょう。
この詐欺が特に厄介なのは劇場型と呼ばれる手口です。まずA社が未公開株の購入を勧め、直後に無関係を装ったB社から同じ株を高値で買い取りたいと連絡が入ります。別々の会社が注目しているのだから本物だろうと信じてしまうのが人間の心理ですが、実際にはA社もB社もグルです。購入後にB社へ売却しようとすると、まとまった株数が必要などと新たな条件を突きつけられ、追加購入を重ねるうちに被害額は数百万円から数千万円に膨れ上がります。金融庁のデータでは、投資詐欺に関する相談は年間6,000件を超え、そのうち約83%で実際に被害が発生しています。
典型的なフレーズ・文脈

この会社は来年上場が決まっていて、今なら1株5万円で買えます。上場したら3倍は堅いですよ。特別にあなただけにご紹介しています。
ニセの証券会社社員が電話で個人投資家に勧誘する場面です。値上がり確実、あなただけ特別という言葉で希少性と緊急性を演出し、冷静な判断をさせないまま購入に踏み切らせます。日本証券業協会に加入している証券会社は未公開株の投資勧誘が原則禁止されているため、この勧誘自体が違法行為にあたります。

複数の業者が役割を分担して一人の被害者を騙す劇場型の未公開株詐欺が後を絶ちません。被害額は1件あたり数百万円から数千万円に上るケースもあります。
ニュース番組で未公開株詐欺の被害拡大を報じるシーンです。政府広報オンラインでも劇場型の手口について詳しく注意喚起を行っており、販売会社と買取業者がグルになって被害者を信じ込ませるパターンが最も多いと指摘されています。

まず金融庁のサイトで登録業者かどうかを確認してください。登録のない業者からの勧誘は、それだけで違法です。一人で判断せず、必ず誰かに相談してください。
弁護士や消費生活センターの相談員が未公開株の購入を検討している相談者に対してまず伝える言葉です。金融商品取引法では、無登録で有価証券の売買を業として行うことは禁止されており、無登録業者との契約は民事上も原則無効となります。
【まとめ】3つのポイント
- 宝くじの当選番号を先に教えるようなうまい話は存在しない:本当に値上がりする未公開株があるなら、見ず知らずの個人に電話で教える理由がない。有望な未公開株は関係者同士の信頼関係の中で取引されるのが通常であり、広く一般に勧誘される時点で詐欺を疑うべき
- 狙われるのは一攫千金の夢と見栄:限定情報を手に入れたという優越感と、上場したら何倍にもなるという欲が判断力を鈍らせる。劇場型の手口では複数の業者が交互に登場し、この思い込みをさらに強化してくる
- 金融庁の登録確認が最強の盾:勧誘してきた業者が金融商品取引業の登録を受けているかを金融庁のサイトで確認するだけで、ほぼ全ての未公開株詐欺は防げる。被害に遭った場合は金融サービス利用者相談室(0570-016811)や警察(#9110)へ速やかに相談すること
よくある質問
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Q証券会社から未公開株の勧誘を受けたのですが、これは合法ですか?
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A
日本証券業協会に加入している証券会社は、原則として未公開株の購入を勧誘することが禁止されています。そのため、証券会社を名乗る業者から未公開株の勧誘があった場合は、まず金融庁の登録業者一覧でその業者が実在するか確認してください。登録がなければ違法であり、登録があっても未公開株の勧誘は原則禁止のため、詐欺の可能性が極めて高いといえます。
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Q未公開株詐欺で払ったお金は返ってきますか?
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A
金融商品取引法では、無登録業者による未公開株の売付けは民事上も無効とされており、支払った代金の返還を求める法的根拠があります。ただし業者が既に逃亡していたり資産を隠していたりするケースが多く、全額回収は容易ではありません。銀行振込で支払った場合は振り込め詐欺救済法による口座凍結が可能な場合もあるため、気づいた時点ですぐに警察と金融機関、そして弁護士に相談してください。
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Q未公開株詐欺の被害に一度遭った後、さらに別の詐欺に遭うことはありますか?
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A
非常に多いケースです。被害回復型詐欺と呼ばれ、過去の被害者に対して被害金を取り戻せると持ちかけ、その手数料や保証金の名目で新たにお金を騙し取る手口です。弁護士や公的機関を装って接触してくることもあります。金融庁や警察が個人に電話して手数料を要求することは絶対にないため、そのような連絡があればすべて詐欺と判断してください。
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Q未公開株詐欺とポンジスキームとの違いは何ですか?
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A
未公開株詐欺は架空または無価値の株式を売りつけて購入代金を騙し取る手口で、一度の取引で被害が確定するのが特徴です。一方、ポンジスキームは後から参加した投資家の資金を先の投資家への配当に回す自転車操業型の詐欺で、初期の投資家には実際に配当が支払われるため発覚が遅れやすい点が異なります。どちらも投資詐欺の一種ですが、仕組みと被害の広がり方が根本的に異なります。
【出典】参考URL
https://www.jsda.or.jp/about/hatten/inv_alerts/toushisagi/teguchi.html :日本証券業協会による株や社債をかたった投資詐欺の手口解説
https://www.gov-online.go.jp/article/201510/entry-8432.html :政府広報オンラインによる投資詐欺の注意喚起と6つのチェックポイント
https://www.shiruporuto.jp/public/document/container/damasarenai/watadama005.html :金融広報中央委員会(知るぽると)による未公開株取引詐欺の解説
https://www.shiruporuto.jp/public/document/container/damasarenai/watadama012.html :金融広報中央委員会(知るぽると)による新手の未公開株取引詐欺の解説
https://saiken-pro.com/columns/215/ :ベンナビ債権回収による投資詐欺の手口と対策ポイントの解説



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