- SNSや求人サイトで犯罪実行犯を募る匿名グループ
- 役割分担とメンバー入れ替えを繰り返す流動性が特徴
- 強盗、特殊詐欺、投資詐欺など多様な犯罪に関与

もっとくわしく知りたい方は続きをどうぞ!
トクリュウをわかりやすく
トクリュウとは
「トクリュウ」とは、匿名・流動型犯罪グループの略称。特定のグループ名を名乗らず、SNSや求人サイトなどを利用して、その都度メンバーを集めて犯罪を行う集団を指す。メンバーは固定されず、事件ごとに役割を分担し、匿名性の高い通信手段を用いて連絡を取り合う。犯罪の目的を達成すると解散するが、再び犯罪を行う際に集まるという流動性の高さが特徴。
このグループの目的は、主に金銭をだまし取ることにある。ロマンス詐欺やSNS型投資詐欺といった手口で、被害者からお金を奪う。また、強盗や窃盗などの犯罪行為も行う。SNSで「高額バイト」といった魅力的な言葉で誘い、犯罪に加担させる手口も一般的。
従来の犯罪組織とは異なり、組織構造が明確でなく、指示役を特定しにくい点も特徴の一つ。実行犯は使い捨てにされることも多く、末端の実行犯と指示役の間には匿名性の高いアプリなどが利用されるため、捜査が困難になる場合もある。

用語 | 正式名称 | 主な特徴 |
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トクリュウ |
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トクリュウの具体的な事例
日常的な例え話として、「トクリュウ」は、まるでオンラインゲームで一時的に集まったパーティーのようなものと考えられる。目的(ゲームクリア=犯罪)を達成したら解散し、また別の目的ができたら新しいメンバーで集まる。リーダー(指示役)は匿名で、メンバーは互いに素性を知らないことが多い。
具体的な例としては、以下のようなケースが挙げられる。
- 特殊詐欺: SNSで「書類を受け取るだけの簡単な仕事で高額報酬」といった闇バイトに応募した人が、実際には詐欺で得た現金を被害者から受け取る「受け子」の役割を担わされる。
- ロマンス詐欺:SNSで恋愛感情を抱かせた相手に、「お金に困っている」などと嘘をついて送金させる。この際、SNSで知り合った指示役から指示を受け、役割を演じることがある。
- SNS型投資詐欺: 「必ず儲かる」といった嘘の投資話を持ちかけ、お金を振り込ませる。実行犯はSNSで勧誘役を担うなど、役割が細分化されている。
- 点検商法: SNSで集められた実行犯が一般家庭を訪問し、「屋根が壊れている」などと嘘の情報を伝えて不安を煽り、高額な修理契約を結ばせる。
これらの例に共通するのは、SNSやネットを介して匿名で集まった人々が、指示役の指示に従い、様々な役割を演じながら犯罪を実行する点。
トクリュウが発生する手順
「トクリュウ」による犯罪は、一般的に以下の手順で発生する。
- 1募集・勧誘
SNS、求人サイト、闇バイト専用の掲示板などで、「高額バイト」「簡単作業」といった言葉で実行犯を募集する。知人や友人からの誘いもある。
- 2誘導
応募者に対し、詳細を説明せずに「簡単な作業」「誰でもできる」といった言葉で安心感を与え、警戒心を薄める。その後、TelegramやSignalといった匿名性の高い通信アプリに誘導し、やり取りを行う。
- 3個人情報収集
「アルバイト登録のため」「給与振込のため」といった名目で、運転免許証、顔写真、住所、連絡先、家族構成などの個人情報を提出させる。中には、自宅周辺の動画などを要求するケースもある。
- 4指示・実行
通信アプリを通じて、具体的な犯行日時、場所、役割などが指示される。特殊詐欺の受け子や出し子、強盗の実行犯、見張り役など、様々な役割がある。
- 5脅迫・拘束
一度でも犯罪に関わると、提供した個人情報を悪用して「家族に危害を加える」「個人情報をネットに公開する」などと脅迫し、犯罪から抜け出すことを困難にする。報酬が支払われないケースもある。
- 6資金の流れ
詐欺などで得た金銭は、コインロッカーでの受け渡し、他人名義の口座への送金、暗号資産などを利用してロンダリングされる。悪質ホストクラブと連携し、売掛金の回収を依頼するケースもある。
トクリュウによる事件
近年、「トクリュウ」が関与したとされる事件が複数報道されている。
- 狛江市強盗殺人事件: 2023年1月に東京都狛江市で発生した強盗殺人事件では、逮捕された実行犯4名が闇バイトへの応募をきっかけに犯罪に加担していた。指示役として、犯罪グループ「JPドラゴン」の幹部らも逮捕されている。この事件は、「トクリュウ」による強盗事件の悪質性を示すものとして社会に大きな衝撃を与えた。
- 屋根点検商法: 2024年には、「トクリュウ」が闇バイトで集めた人を一般家庭に直接訪問させ、不安を煽って高額な修理契約を結ばせる点検商法による被害がニュースになった。SNSで投資家として派手な生活をアピールしていた男が、リフォーム会社の実質的なオーナーとしてこの手口を主導していたとされる。
- カンボジア特殊詐欺事件: カンボジアを拠点とした特殊詐欺グループに、嘘の求人に騙されて渡航した日本人が強制的に詐欺をさせられていた事件。このグループは1年半で107人からおよそ10億7000万円を騙し取ったと見られている。この事件は、海外にまで「トクリュウ」のような犯罪ネットワークが広がっている可能性を示唆している。
これらの事件は、「トクリュウ」の手口が多様化し、巧妙化していることを示している。
トクリュウについてのよくある質問
- Q「トクリュウ」の募集はどのように行われるのですか?
- A
SNS(Xなど)、求人サイト、ネット掲示板などで、「高額」「即日入金」「ホワイト案件」「書類を受け取るだけ」といった魅力的な言葉で誘い、応募してきた人を匿名性の高い通信アプリに誘導します。
- Qどんな人が「トクリュウ」の犯罪に巻き込まれやすいですか?
- A
高収入をすぐに得たいと考えている人、SNSやインターネットの利用に慣れていない人、孤独を感じやすい人などが狙われやすい傾向にあります。また、高齢者も点検商法などのターゲットになりやすいです。
- Q「トクリュウ」の犯罪に加担してしまった場合、どうなりますか?
- A
特殊詐欺の末端の受け子であっても、現在では執行猶予の付かない実刑判決となることが多いです。また、民事裁判で多額の損害賠償責任を負う可能性もあります。一度でも犯罪に加担すると、脅迫などにより抜け出すことが困難になるケースが多いです。
- Q「トクリュウ」の被害に遭わないためにはどうすればいいですか?
- A
怪しい高額アルバイトには応募しない、すぐに申し込まない、個人情報を簡単に提供しない、不審な訪問者には対応しない、電話で個人情報を聞かれても答えない、少しでも疑問を感じたらすぐに警察に相談することが重要で、SNSの甘い誘いには注意が必要 。
- Qもし「トクリュウ」に関わってしまったら、どうすればいいですか?
- A
勇気をもってすぐに警察や最寄りの警察署、または少年相談窓口に相談してください。脅されて逃げられないと感じても、相談することで危険を回避できる可能性があります。
トクリュウが生まれた歴史や背景
「トクリュウ」という言葉自体は、近年になって使われるようになった比較的新しい用語と考えられる。その背景には、インターネットとSNSの普及が大きく影響している。従来の犯罪組織が対面での勧誘や地縁・血縁を基盤としていたのに対し、「トクリュウ」はインターネットを通じて匿名で広範囲に人材を募集できるようになった。
また、暴力団対策法の強化などにより、暴力団の資金源が細っていることも、「トクリュウ」のような新たな形態の犯罪組織を生み出す要因の一つとして考えられる。かつては暴力団が「オレオレ詐欺」などのグループを作り、それが資金源となっていたが、現在ではより匿名性の高いオンラインでの募集にシフトしている可能性がある。
さらに、海外を拠点とした特殊詐欺グループの存在も無視できない。国内での取り締まりが厳しくなる中で、海外に拠点を移し、インターネットを通じて日本国内の実行犯に指示を出すケースも確認されている。このような状況が、「トクリュウ」のような国内の匿名・流動型犯罪グループの活動を助長している可能性も考えられる。
警察庁もこの状況を重視しており、「トクリュウ」対策としてSNS事業者への投稿削除要請や、闇バイト対策の強化などに取り組んでいる。
トクリュウの被害にあってしまいやすい人物や状況
被害にあってしまいやすい人物
- 安易に高収入に飛びつこうとする人 : 「楽して稼げる」「すぐに現金が手に入る」といった言葉に弱い人は、闇バイトの誘いに乗りやすい。
- インターネットやSNSの知識が少ない人: オンラインでの情報リテラシーが低いと、詐欺の手口を見抜くことが難しい。
- 孤独を感じている人: SNSでの甘い言葉や親切な態度に心を許し、ロマンス詐欺などの被害に遭いやすい。
- 高齢者: 点検商法や還付金詐欺など、従来の詐欺の手口と「トクリュウ」の手口が組み合わさることで、判断力が鈍り被害に遭いやすい。
- 若年層: 短期的な金銭欲から闇バイトに手を染めてしまい、犯罪に巻き込まれる。
被害にあいやすい状況
- SNSや求人サイトで「高額バイト」などの誘い文句を見かけた時: 甘い言葉には裏があると考え、すぐに信用しないことが重要。
- 見知らぬ人から「無料点検」などの訪問を受けた時: その場で契約せず、複数の業者から見積もりを取るなど慎重に対応する。
- SNSなどで知り合った相手から、すぐに金銭を要求された時: 恋愛感情を利用してお金を騙し取るロマンス詐欺の可能性が高い 。
- 個人情報を安易に提供してしまう時: 特に顔写真や身分証明書の画像などは、悪用される危険性があるため、信頼できない相手には絶対に送らない
加害者にならないための注意点
- 「簡単で高収入」な仕事には裏があると考え、安易に応募しない。
- 犯罪行為だと認識していなくても、結果的に犯罪に加担してしまう可能性があることを理解する。
- 個人情報の取り扱いには十分注意し、怪しい相手には絶対に提供しない。
トクリュウのまとめ
- 匿名・流動型犯罪グループ「トクリュウ」は、SNSやインターネットを悪用し、匿名性の高いネットワークで多様な犯罪を実行する現代的な犯罪組織である
- 高額バイトの誘いや甘い言葉には警戒し、個人情報の安易な提供は避けることが、「トクリュウ」による被害を防ぐための重要な対策となる
- もし不審な誘いを受けたり、犯罪に関わってしまった場合は、ためらわずに警察に相談することが、被害拡大や加害者になることを防ぐために不可欠である

以上、トクリュウについてでした!これで、トクリュウはあなたの知識となりましたか?
被害にあわないように対策しましょう。まだまだ足りないという方は、コメントをぜひください。お待ちしております。
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