いくらちゃん
賠償罪子
創価学会を騙った巨額融資詐欺事件とは
主犯Aは、創価学会の名誉会長、池田大作氏の秘書であると身分を偽り、2002年から約2年間、10億円以上もの資金をみずほ銀行から不正に引き出すことに成功した。
その手口は、偽造した創価大学学長からの覚書を提示し、信用を得るというもの。
Aは、池田大作の秘書と名乗り、みずほ銀行国分寺支店へと出向いた。そして、創価学会関連の迎賓館を建設する、という架空の計画を銀行に提示。
A氏は「迎賓館を運営する自然食品販売会社が用地取得を請け負う」と伝え、偽造した会社の決算報告書や納税証明書を見せ、融資を要請した。
また、創価大学の学生寮を建設するという架空の計画を持ち出し、更なる資金を引き出しに成功。
しかし、所有権移転登記の申請書類に偽造の収入印紙が貼られていたことから、事件は発覚。
警視庁による徹底的な捜査の結果、A氏を含む詐欺グループが逮捕された。
A氏が実際には池田大作氏の秘書を務めたという事実はなかった。
事件の主要3つの要素
いくらちゃん
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池田大作という名前と銀行の過失だけでなく、緻密な計画が立てられてたそうです。
融資詐欺の手口
詐欺グループの構成
主犯A
銀行と交渉するフロントマン
会社社長B
融資先となる自然食品販売会社社長
元会社役員C
収入印紙偽造指示担当
元金型製造業D
収入印紙偽造実行担当
経営コンサルタントE
書類偽造担当
Aの実姉F
偽造収入印紙を使って土地を購入する役割
緻密な計画
Aとみずほ銀行国分寺支店との関係は、実は2000年に彼の実姉Fが自宅購入のための住宅ローンの相談を同店で行ったことが始まり。Fの代理人としてAが銀行に足を運び始める。
主犯Aは、「創価学会の迎賓館建設」や「創価大学の学生寮建設」など、架空のプロジェクトを用いてみずほ銀行国分寺支店を訪れ、銀行から融資を引き出した。
その過程で、彼は自らを「池田大作の秘書」であると偽装し、創価学会や創価大学との関連性を装って信用を得た。
融資を引き出すための核となったのは、Bの経営する「自然食品販売会社」。ただし、経営実体のないペーパーカンパニー。
AはBの会社が用地取得を請け負うと説明し、偽造した決算報告書や納税証明書を銀行に提示。これらの書類は、Eによって偽造されたもの。
さらに、詐欺グループは偽造した収入印紙を使用し、土地の所有権移転登記を行う。この役割はAの実姉であるFが担当した。
偽造収入印紙は、元会社役員のCが元金型製造業者のDに指示を出し、Dが自身の事務所でスキャナとパソコン、プリンターを用いて作成した。
しかし、この偽造収入印紙が法務局に提出されたことで、詐欺が発覚。警視庁捜査2課と府中署の捜査により、Aを含む詐欺グループが逮捕された。
騙し取られた金額は11億円から15億円とも言われる巨額なものだった。
この事件はAのリーダーシップと、彼が各メンバーに与えた役割の分担により可能となり、それぞれが異なる役割を担ってこの大規模な詐欺を成功させた。
みずほ銀行の過失
信用調査
Aが自己紹介した際の「池田大作の秘書」や「創価学会会員」の肩書、また創価大学教授の養子であるという主張について、 銀行としては信用情報機関や創価学会自体に直接確認を取るべきだった。 これにより、Aの信用情報や詐欺の可能性について早期に把握できた可能性がある。
融資対象の評価
Aが名乗った自然食品販売会社の真偽やその決算状況を検証することも重要。銀行側はこの会社がペーパーカンパニーであるという事実を見抜くことができたはず。
デューデリジェンス
デューデリジェンスろは、投資対象の調査のこと。 銀行は架空のプロジェクトについての十分な調査を行うべき。具体的には、創価学会や創価大学の公式な声明や証明を求めること、さらにはプロジェクトの進行状況を定期的に確認することが必要。
内部コントロール
銀行内部のガバナンスが不足していたことも一因かもしれません。融資の承認プロセスにおいて、リスク管理部門や監査部門が適切な役割を果たしてなかった。
以上のような手続きを通じて、みずほ銀行は詐欺の可能性を早期に見抜くことができ、巨額の被害を防ぐことができた可能性があります。
主犯Aの背景
主犯Aは、創価大学の一期生で、池田大作氏から大きな期待を寄せられていたと言われている。その期待に応えるべく、Aは創価学会内で実力を付けていた。
創価大学の教授であり、かつ池田氏のピアノの先生でもあった女性(Mさん)が、Aを養子に迎えた。Mさんは創価学会の芸術部幹部として知られる存在で、Aの育ての親として彼に大きな影響を与えた。
Mさんの影響力とAの才能が合わさり、彼は一時期、学会内で相当な実力者として認識されるまでになった。
しかし、その力と自信がAを過信に導き、1997年には、大手調理器具メーカーの名を騙り、携帯電話とPHSを合計150台詐取しようとして詐欺未遂で逮捕される。それでも彼は学会からの信任を失うことはなかった。
Mさんの家族との深いつながり、特に創価国際部の副部長を長年務めていた、Mさんの妹の存在が、Aの創価学会での存在感を増させた。
Aの詐欺行為は創価学会と深く結びついており、彼が得た信用を利用して、池田大作氏の秘書と偽り、みずほ銀行から巨額の融資詐欺を起こした。
事件発覚後
創価大学はこの事件に対して、「本学が築いてきた社会的信用を悪用した卑劣な行為」とのコメントを発表。そして、Aの養親であった創価大学教授は、事件が学内で発覚した時に、責任を取る形で依願退職した。
事件を起こしたAは、犯行当時創価学会の会員でしたが、事件発覚と同時期に脱会した。
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