特殊詐欺とは?巧妙な手口から身を守るための基礎知識

詐欺
特殊詐欺とは
  • 電話、ハガキ、SMS、SNSなど、様々な手段で接触してくる
  • 手口は多様化しており、常に新しいものが生まれている
  • 高齢者を中心に被害が多発

もっとくわしく知りたい方は続きをどうぞ!

特殊詐欺をわかりやすく

特殊詐欺とは

特殊詐欺の目的は、金銭を騙し取ることに尽きる。犯人は、言葉巧みな嘘や心理的な操作を用いて、被害者を信用させ、最終的に現金を奪い取る。その手口は多岐にわたり、電話やハガキといった従来の手段に加え、近年ではインターネットやSNSを利用した巧妙なものが増えている。

その基本的な概念は、嘘と心理的な操作を利用して被害者を信じ込ませる点にある。犯人は、親族や警察官、銀行員、市役所職員など、様々な人物になりすまし、被害者の不安や焦燥感を煽り、正常な判断力を奪う。例えば、息子や孫を装って「会社の金を使い込んでしまった」「交通事故を起こして示談金が必要だ」などと嘘の電話をかけ、お金を要求する手口は典型例だ。また、公的機関の職員を装い、「医療費の還付金がある」などと嘘をつき、ATMを操作させて犯人の口座に送金させる手口も後を絶たない。

特殊詐欺は、組織的な犯罪である場合が多い。主犯・指示役を中心に、「かけ子」(電話をかける役)、「受け子」(現金などを受け取る役)、「出し子」(振り込まれた金銭を引き出す役)など、役割分担が明確になっていることが多い。組織的に行うことで、犯行を効率化し、摘発を逃れようとする意図が見られる。近年では、SNSを通じて「高額バイト」などと謳い、受け子や出し子を募集する手口も確認されている。

わかりやすい例:特殊詐欺の手口

特殊詐欺の手口は多様化しており、常に新しいものが生まれている。ここでは、代表的な手口をいくつか紹介する。

  • オレオレ詐欺(親族を装う):親族、特に息子や孫になりすまして電話をかけ、「会社の金を使い込んでしまった」「交通事故を起こして示談金が必要になった」などと嘘をつき、現金を指定口座に振り込ませたり、自宅まで取りに行かせたりする手口。最近では、声が違うことを怪しまれないように「風邪を引いて声が変わった」などと言い訳したり、複数の人物(上司や弁護士など)が電話に登場して信憑性を高めようとするケースもある。また、「携帯電話の番号が変わった」と連絡して、以前の番号で確認させないようにするのも常套手段だ。

  • 還付金詐欺(還付金を装う):市役所や税務署、年金事務所などの職員を装って電話をかけ、「医療費や税金の還付金がある」などと嘘をつき、ATMを操作させて犯人の口座に送金させる手口。犯人は、「手続きの期限が今日までだ」「ATMでしか手続きできない」などと焦らせ、被害者をATMに誘導し、携帯電話で指示しながら送金手続きを行わせる。公的機関がATMの操作を指示して還付金を支払うことは絶対にないため、そのような電話は詐欺だと認識する必要がある。

  • 架空料金請求詐欺(未払い料金を装う):有料サイトの未払い料金や、アダルトサイトの登録料、ウイルス感染のサポート費用など、架空の料金を請求する手口。メールやSMS、ハガキなどで「未払い料金がある」「法的措置を取る」などと不安を煽り、連絡させて電子マネーを購入させ、その番号を聞き出す手口が多い。また、パソコンの画面に突然「ウイルスに感染しました」という警告を表示させ、記載された電話番号に連絡させ、サポート費用として金銭を要求する手口も増加している。身に覚えのない請求には、決して連絡せずに無視し、警察や消費生活センターに相談することが重要だ。

  • 預貯金詐欺(口座不正利用を装う):警察官や銀行員などを装って電話をかけ、「あなたの口座が犯罪に利用されている」「キャッシュカードが不正に利用されている」などと嘘をつき、キャッシュカードを騙し取ったり、暗証番号を聞き出したりする手口。犯人は、「キャッシュカードを交換する必要がある」「口座を凍結する手続きが必要だ」などと言い、自宅に伺ってキャッシュカードを受け取ったり、暗証番号を聞き出したりする。中には、「キャッシュカードを使えなくする」と言って、目の前でハサミで切り込みを入れて安心させ、隙を見て偽物のカードとすり替える手口も確認されている。警察官や銀行員が電話で暗証番号を聞いたり、キャッシュカードを預かったりすることは絶対にない。

  • その他の手口:上記以外にも、融資保証金詐欺、金融商品詐欺、ギャンブル詐欺、交際あっせん詐欺、キャッシュカード詐欺盗、SNS型投資詐欺、SNS型ロマンス詐欺、サポート詐欺 など、様々な手口が存在する。特に近年では、SNSを利用した投資詐欺やロマンス詐欺が増加傾向にあり、従来の電話やハガキによる手口に加え、新たな注意が必要となっている。

特殊詐欺の手口一覧

手口概要よくあるシナリオ
オレオレ詐欺 親族(息子や孫など)を装い、事故やトラブルを理由に現金を要求する 「お母さん、俺だけど、交通事故を起こして示談金が必要になったんだ!」
還付金詐欺市役所や税務署の職員を装い、医療費や税金の還付金があると嘘をつき、ATMの操作を指示して送金させる「医療費の還付金があります。ATMで手続きできますので、今すぐATMに行ってください。」
架空料金請求詐欺有料サイトの未払い料金やウイルス感染のサポート費用など、架空の料金を請求する 「有料サイトの利用料金が未払いのため、本日中にご連絡がない場合、法的措置に移行します。」
「あなたのパソコンがウイルスに感染しました。サポートを受けるには、こちらの電話番号にご連絡ください。」
預貯金詐欺警察官や銀行員を装い、口座が不正利用されていると嘘をつき、キャッシュカードや暗証番号を騙し取る 「あなたの口座が犯罪に利用されています。キャッシュカードを交換する必要がありますので、職員が自宅に伺います。」
融資保証金詐欺実際には融資しないのに、融資を申し込んできた人に対し、保証金などの名目で金銭を騙し取る 」「融資をお申込みいただきありがとうございます。融資を実行するには、保証金として〇〇万円をお振込みいただく必要があります。」
金融商品詐欺価値のない未公開株や高価な物品について嘘の情報を教え、購入すれば儲かると信じ込ませ、代金を騙し取る「近々上場予定の未公開株があり、今購入すれば必ず儲かります。」
ギャンブル詐欺パチンコの打ち子募集やギャンブル必勝法と偽って登録料や情報料を騙し取る「パチンコで必ず勝てる打ち子のアルバイトを募集しています。登録料として〇〇円が必要です。」
交際あっせん詐欺女性紹介などと偽って会員登録料や保証金を騙し取る「素敵な女性を紹介します。会員登録料として〇〇円をお支払いください。」
キャッシュカード詐欺盗警察官や銀行員を装い、キャッシュカードが不正利用されていると嘘をつき、隙を見てカードを盗む 「あなたのキャッシュカードが不正に利用されています。使えなくなる手続きをしますので、カードをご用意ください。」 (犯人が隙を見て、別のカードとすり替える)
SNS型投資詐欺SNSで知り合った相手が、投資を持ちかけ、金銭を騙し取る「必ず儲かる投資案件があります。私と一緒に投資しませんか?」
SNS型ロマンス詐欺SNSで恋愛感情を抱かせ、金銭を騙し取る「あなたのことが好きです。将来のために、少しお金を貸してくれませんか?」
サポート詐欺パソコンにウイルス感染の警告を表示させ、サポート費用を騙し取る「あなたのパソコンがウイルスに感染しました。この問題を解決するには、こちらの電話番号に電話してください。」 (電話をかけると、高額なサポート費用を請求される)

特殊詐欺が発生する手順

全般的な特殊詐欺の手順
  • 1
    初期接触

    犯人は、電話、ハガキ、SMS、SNSなど、様々な手段で被害者に接触する。多様な接触方法を用いることで、より多くの人にアプローチし、警戒心を抱かせないように工夫している。

  • 2
    信頼構築・緊急性の演出

    犯人は、嘘や心理的な操作を用いて被害者を信用させ、緊急性や恐怖心を煽る。冷静な判断をさせないために、「今日中に」「今すぐ」といった言葉を使い、考える時間を与えないことが多い。

  • 3
    金銭・情報の要求

    犯人は、現金、口座情報、キャッシュカード、電子マネーなど、様々な形で金銭や個人情報を要求する。要求されるものによって、手口の種類が異なる。

  • 4
    送金・手渡しの指示

    犯人は、銀行振込、ATM操作、現金手渡し、郵送、電子マネーなど、具体的な送金・手渡しの方法を指示する。近年では、銀行振込に加え、直接現金を受け取る手口や、追跡が難しい電子マネーを利用するケースが増えている。

  • 5
    フォローアップ・エスカレーション

    場合によっては、犯人はさらに金銭を要求したり、脅迫したりして、被害者からより多くの金銭を騙し取ろうとする。

  • 6
    資金洗浄・回収

    騙し取った金銭は、別の口座に送金されたり、ATMから引き出されたりして、回収される(「出し子」の役割)。組織的な犯罪においては、役割分担が明確になっている。

例:還付金詐欺の手順

  1. 詐欺師が市役所や年金事務所の職員を装って電話をかける。
  2. 医療費や税金の還付金があると嘘をつく。
  3. ATMで手続きが必要だと説明する。
  4. 被害者に携帯電話を持ってATMに行くように指示する。
  5. ATMに到着したら電話するように指示する。
  6. 電話でATMの操作方法を指示し、実際には犯人の口座に送金させる。

実際に起きた有名な特殊詐欺事件

近年、特殊詐欺は後を絶たず、様々な事件が発生している。2025年3月には、長崎県雲仙市で60代の女性が警察官などを騙る偽電話詐欺で1050万円を騙し取られた事件や、沖縄県沖縄市で30代の男性が架空料金請求詐欺で476万円を騙し取られた事件などが報告されている。また、青森県内では80代の女性が6000万円もの現金を騙し取られる被害が発生しており、その手口の巧妙さが伺える。

愛知県警察の発表によると、警察官を装って広島市の女性から現金を騙し取ったとして男2人が逮捕されたり、群馬県前橋市の女性に還付金詐欺を行い現金を振り込ませたとして男が逮捕されるなど、警察による摘発も進んでいる。

京都府警では、百貨店従業員を騙るキャッシュカード詐欺や、息子や役所職員を騙る詐欺など、具体的な事例を公開し、注意を呼びかけている。東京都内でも、医療費還付金詐欺や銀行協会職員を騙る詐欺、娘を装った詐欺などが発生しており、手口は多様化している。

組織的な特殊詐欺の事例としては、指定暴力団五代目山口組系五菱会幹部らが共謀し、出資法違反で得た約51億円の財産をスイスの金融機関に隠匿していた事件がある。この事件では、約29億円が被害者に、犯罪被害者補償(Crime Victims’ Compensation)として分配された。また、2019年には、稲川会傘下組織の構成員が金融庁職員を装って高齢者のキャッシュカードを窃取した事件や、六代目山口組と住吉会傘下組織の構成員が共謀して高齢者から現金を騙し取った事件が摘発されている。さらに、住吉会傘下組織の構成員らによる特殊詐欺事件の被害者らが、住吉会の代表者らに損害賠償を求めた民事訴訟では、2021年に約4億6千万円の支払いが命じられた。これらの事件は、特殊詐欺が組織的に行われ、暴力団などの犯罪組織が深く関与している実態を示している。

特殊詐欺の歴史と手口の変遷

電話や電報を使った詐欺は古くから存在したが、1990年代のバブル経済崩壊後に「振り込め詐欺」や「オレオレ詐欺」として社会問題化した。2004年には、警察庁がこれらの手口を「振り込め詐欺」という名称に統一した。当初は、電話など非対面で騙し取る手口が多かったが、その後、直接現金を受け取る手口も増加した。2011年からは、より多様化した手口を包括する言葉として「特殊詐欺」という用語が用いられるようになった。

オレオレ詐欺は、平成15年(2003年)ごろから使われるようになったと言われている。当初は、「俺だよ、俺」と名乗らずに親族を装う単純な手口が多かったが、その後、家族構成や個人情報を事前に把握した上で電話をかけるなど、巧妙化していった。また、2013年前後には、複数の人物が役割を演じる「劇団型犯罪」や「母さん助けて詐欺」といった手口も出現した。

振り込め詐欺の被害件数は、平成30年の9,145件をピークに減少傾向にあるものの、特殊詐欺全体の被害件数は増加しており、令和5年には過去最多の19,038件を記録している。これは、オレオレ詐欺以外の新たな手口、特に架空料金請求詐欺や還付金詐欺、SNSを利用した詐欺などが多発しているためである。近年では、警察官や総務省職員など、権威のある人物を装う手口が増加しており、電話からLINEなどのメッセージツールに誘導したり、インターネットバンキングで送金を指示するケースも確認されている。

犯行の手口も、当初の金融機関への振り込みだけでなく、キャッシュカードを預かったり、現金を取りに行ったり、宅配便を利用したりと多様化している。架空料金請求詐欺においては、電子マネーを悪用するケースが増加しており、犯行グループは、介護施設の入居権や医療費など、高齢者が関心を持ちやすい話題を悪用するなど、騙しのテクニックを巧妙化させている。固定電話への架電による被害は減少傾向にある一方、携帯電話やSNS、ウェブサイトを利用した手口が増加しており、社会の変化に合わせて犯行の手口も進化していることがわかる。

特殊詐欺の被害にあってしまいやすい人物や状況

特殊詐欺の被害にあってしまいやすい人物や状況には、以下のようなものが挙げられる。

  • 高齢者:特に70代以上の高齢者は、特殊詐欺の主要なターゲットとされている。社会的な孤立や、権威者への信頼感、判断力の低下などが要因として考えられる. 健康や生活に不安を抱えている高齢者は、特に騙されやすい傾向にある.
  • 個人名の電話帳に掲載している人:オレオレ詐欺などの犯人は、電話帳に掲載されている情報を利用して電話をかけてくることがある。
  • 「携帯電話の番号が変わった」という連絡を安易に信用する人:これはオレオレ詐欺の典型的な手口であり、安易に信じてしまうと、本人確認を怠り、詐欺に遭う可能性が高まる。
  • 「今日中に」「今すぐ」などと急かされる状況:犯人は、被害者に冷静に考える時間を与えないために、言葉巧みに急かしてくる。
  • 複数の人物が次々と電話をかけてくる場合:犯人グループが役割を分担し、複数の人物が電話をかけてくることで、被害者を混乱させ、信じ込ませようとする。
  • ATMの操作に不慣れな人:還付金詐欺などでは、ATMの操作を指示されるため、操作に不慣れな人は犯人の指示通りに操作してしまい、被害に遭いやすい。
  • インターネットや電子メールの利用に不慣れな人:架空料金請求詐欺など、インターネットやメールを利用した手口に引っかかりやすい。
  • SNSを頻繁に利用する人:SNS型投資詐欺やロマンス詐欺のターゲットになりやすい。
  • 「必ずもうかる」「誰でも簡単にできる」といった言葉に弱い人:金融商品詐欺や投資詐欺の被害に遭いやすい。
  • 身に覚えのないメールやSMSのURLを安易にクリックする人:フィッシング詐欺など、別の詐欺に繋がる可能性がある。
  • 国際電話番号からの電話に警戒心が薄い人:近年、国際電話を利用した詐欺が増加しているため、注意が必要である。
  • 在宅ワークや副業を探している人:副業を装った架空料金請求詐欺などのターゲットになりやすい。

特殊詐欺から身を守るために

  • 不審な電話やメールには冷静に対応し、すぐに信じないこと。相手の言うことを鵜呑みにせず、一度電話を切って家族や警察に相談する
  • 留守番電話を設定したり、迷惑電話防止機能付きの電話機を活用するなど、犯人と直接話さないための対策を講じる
  • 少しでも怪しいと感じたら、すぐに家族や警察、消費生活センターなどに相談する
賠償罪子
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以上、特殊詐欺についてでした!これで、特殊詐欺はあなたの知識となりましたか?

被害にあわないように対策しましょう。まだまだ足りないという方は、コメントをぜひください。お待ちしております。

※本記事の内容については、できる限り正確な情報を掲載するよう努めておりますが、完全に正確であるという保証はありません。一部の内容に誤りや適切でない表現がある可能性があります。ご了承の上、参考程度にとどめていただければ幸いです。なお、記事の改善点などがございましたら、ぜひコメントにてご指摘ください。
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管理人
賠償罪子

えっと、それ詐欺だよ。おいしい儲け話は庶民には来ないからね!

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