- 個人や集団の信用を得て金銭や財物を騙し取る行為
- 相手の信じやすさや欲深さなどの心理を利用する
- 巧妙なシナリオと役割分担で被害者を信用させる

もっとくわしく知りたい方は続きをどうぞ!
信用詐欺をわかりやすく
信用詐欺とは
信用詐欺とは、相手の信頼を利用して、お金や価値のあるものを騙し取る行為。詐欺師は、あたかも信頼できる人物であるかのように振る舞い、言葉巧みな嘘や演出で相手を信用させ、最終的に金銭などを奪うことを目的とする。この手口では、暴力的な脅迫を用いるのではなく、被害者自身が自発的にお金や情報を提供してしまう点が特徴。詐欺師は、被害者の信じやすさ、純真さ、同情心、見栄、自信、責任感のなさ、貪欲さといった人間の心理的な弱点をついてくる。
信用詐欺の目的は、被害者から金銭や貴重品を搾取することに尽きる。その手口は多岐にわたり、短時間で終わるものから、数日から数週間、あるいはそれ以上の時間をかけて行われる大規模な詐欺まで存在する。大規模な詐欺の場合、詐欺師は周到な準備を行い、仲間を雇ったり、役割を演じるための知識を身につけたりする。そして、被害者となる人物に近づき、信頼関係を築きながら、巧妙な計画へと誘い込んでいく。
信用詐欺のわかりやすい例
身近な例として、インターネット上で知り合った人物から「必ず儲かる投資話」を持ちかけられるケースがある。詐欺師は、あたかも著名な投資家や専門家であるかのように振る舞い、魅力的な言葉で被害者を信用させる。最初は少額の投資で利益が出ているように見せかけ、さらに高額な投資を促し、最終的には連絡が途絶えてしまう。これは、被害者の貪欲さや「楽に儲けたい」という心理を利用した典型的な信用詐欺の手口。
また、かつて話題になった豊田商事事件も信用詐欺の典型例と言える。この事件では、高齢者を中心に「金の現物取引」を持ちかけ、実際には金を渡さずに偽の証券を販売していた。販売員は高齢者の自宅を訪問し、巧みな話術で信用させて契約を結ばせていた。被害者は数万人に及び、被害総額は2000億円以上とも言われている。この事件は、消費者の金融知識の不足や「老後の不安」につけ込んだ悪質な信用詐欺だったと言える。
信用詐欺が発生する手順
- 1基礎工事(下準備)
詐欺師は、ターゲットとなる人物を選定し、その人物の弱点や興味を探る。必要に応じて、仲間を集めたり、偽の身分や肩書を用意したりする。
- 2アプローチ(接触)
詐欺師は、電話、メール、SNS、あるいは直接会うなど、様々な方法で被害者に接触を試みる。親切な態度や共通の話題などで親近感を抱かせ、信頼関係を築こうとする。
- 3ビルドアップ(信用構築)
詐欺師は、嘘の情報を少しずつ開示したり、小さな利益を提供したりすることで、被害者の信用を徐々に高めていく。周囲に共犯者(サクラ)を配置し、計画の正当性を装うこともある。
- 4ペイオフ(利益の提示)
詐欺師は、魅力的な利益が得られる計画を持ちかけ、被害者の欲を刺激する。限定性や希少性を強調し、被害者に焦りを感じさせることもある。
- 5ハレーション(綻びの露呈)
いよいよ最終段階に入ると、計画に小さな問題が発生したように見せかける。これを解決するためと称して、被害者に追加の金銭や情報を要求する。
- 6イン・アンド・イン(騙し取り)
被害者が要求に応じると、詐欺師は姿を消し、連絡が取れなくなる。あるいは、さらに別の口実で金銭を要求し続けることもある。
信用詐欺による事件
日本で実際に起きた有名な信用詐欺事件としては、積水ハウス地面師詐欺事件が挙げられる。この事件では、地面師グループが偽の土地所有者になりすまし、大手住宅メーカーの積水ハウスから約55億円を騙し取った。グループは、偽造された登記簿謄本や印鑑証明書などを使い、積水ハウスの担当者を巧妙に欺いた。この事件は、不動産取引の複雑さや確認の甘さを突いた、大規模な信用詐欺として社会に大きな衝撃を与えた。
また、エル・アンド・ジー(L&G)の「円天」詐欺事件も記憶に新しい。この事件では、健康関連商品の販売会社が「円天」という独自の疑似通貨を発行し、「年利36%」という高配当を謳って高齢者などから多額の資金を集めた。しかし、実際には事業の実態はなく、集めた資金を配当に回す自転車操業だった。被害者は数万人に及び、被害総額は1260億円以上とも言われている。この事件は、高齢者の「老後の不安」や「高利回りへの期待」につけ込んだ悪質な信用詐欺だった
信用詐欺についてのよくある質問
- Q信用詐欺に遭ってしまったらどうすればいいか?
- A
まずは落ち着いて、警察(#9110)や消費生活センター(188)に相談する。振込先の金融機関にも連絡し、口座の凍結を依頼する。
- Q警察への連絡はどのようにすればいいか?
- A
警察相談専用電話「#9110」を利用する。匿名で情報提供する場合は、匿名通報ダイヤル「0120-924-839」を利用することもできる。
- Q被害回復の方法はあるか?
- A
振り込め詐欺救済法に基づき、被害資金が振り込まれた口座の残高に応じて、被害回復分配金の支払いを受けることができる場合がある。詳しくは振込先の金融機関に問い合わせる。
- Q詐欺に遭いやすい人の特徴は?
- A
信じやすい人、純粋な人、同情心が強い人、見栄っ張りな人、自信過剰な人、責任感がない人、欲深い人などが挙げられる。高齢者や情報弱者も標的にされやすい。「自分は騙されない」と思っている人も要注意。
- Q海外からの連絡は詐欺の可能性が高いか?
- A
身に覚えのない海外からの電話やSMSは、詐欺を疑うべき。特に、「+87」や「+97」から始まる電話番号からの着信には注意が必要。
信用詐欺が生まれた歴史や背景
いかさまゲーム(shell game)の歴史は古代ギリシアにまで遡るとされ、金銭を騙し取るという行為は古くから存在していた。19世紀には、サミュエル・トムソンという人物が「コンフィデンス・マン」の元祖と言われ、信用を利用した詐欺の手口が認識されるようになった。同時期には、「スペインの囚人」詐欺のように、困っている人を助けるという名目で金銭を騙し取る手口も存在していた。
インターネットが普及すると、「ナイジェリアの手紙」詐欺(419詐欺)のように、通信技術を悪用した詐欺が世界的に広まった。これは、高額な遺産や不正な資金の移動に協力してほしいという内容で、手数料などを騙し取る手口。
日本では、バブル経済崩壊後の1990年代に「振り込め詐欺」「オレオレ詐欺」が社会問題となり、高齢者を中心に被害が拡大した。その後、手口は多様化し、2011年からはこれらの詐欺を包括的に「特殊詐欺」と呼ぶようになった。近年では、SNSを利用した投資詐欺やロマンス詐欺など、新たな手口も増加している
信用詐欺の被害にあってしまいやすい人物や状況
信用詐欺の被害に遭いやすい人物像や状況には、いくつかの共通点が見られる。
- 高齢者: 在宅時間が長く、社会との接点が少ない場合があり、判断力が低下していることもあるため、電話や訪問による詐欺に遭いやすい。
- 情報弱者: インターネットや新しい技術に不慣れな人は、オンライン詐欺の手口に気づきにくい。
- 孤独な人: 誰にも相談できず、詐欺師の言葉を鵜呑みにしてしまいやすい。
- 欲深い人、焦っている人: 「簡単に儲かる」「今すぐ行動しないと損をする」といった言葉に弱く、冷静な判断を欠きがち。
- 権威に弱い人: 警察官、弁護士、医者などの肩書を信じやすく、疑いにくい。
- パニックになりやすい人: 予期せぬ出来事に動揺し、冷静さを失いやすい。
- 「自分は大丈夫」と思っている人: 警戒心が薄く、詐欺の手口に気づきにくい。
- 片付けが苦手な人: お金の管理もずさんな傾向があり、業者に言われるがままに高額な契約をしてしまうことがある。
これらの特徴に当てはまる人は、特に注意が必要。また、「無料」や「特別」といった言葉にも警戒し、うまい話には裏があると考えた方が良い。少しでも不審に感じたら、すぐに家族や信頼できる人に相談することが重要だ
信用詐欺の種類
信用詐欺の手口は非常に多様化しており、以下のような種類がある。
- 融資保証金詐欺: 実際には融資しないにもかかわらず、融資を申し込む人に保証金などの名目で現金を振り込ませる。
- 金融商品詐欺: 価値のない未公開株や高価な物品などを高値で販売したり、必ず儲かるという嘘の情報で投資を勧誘したりする。
- ギャンブル詐欺: パチンコの必勝法や宝くじの当選番号などの嘘の情報を提供すると称して、情報料などを騙し取る。
- 交際あっせん詐欺: 女性紹介などの名目で会員登録料や保証金を騙し取る。
- SNS型投資詐欺: SNSを通じて知り合った人物から投資を勧められ、資金を騙し取られる。
- ロマンス詐欺: SNSなどで恋愛感情や親近感を抱かせ、金銭を騙し取る。
- 架空請求詐欺: 身に覚えのない料金について請求書などを送りつけ、支払いを要求する。
- 還付金詐欺: 税金や医療費などの還付金があると嘘をつき、ATMを操作させてお金を振り込ませる。
- ビジネスメール詐欺: 取引先などを装い、偽の口座に送金させる。
- サポート詐欺: パソコンにウイルス感染したなどの偽の警告を表示し、サポート費用を騙し取る。
- なりすまし詐欺: 警察官や銀行員などを装って電話をかけ、キャッシュカードや暗証番号を騙し取る。
以上のことから多くの詐欺の手口は、被害者が何らかの形で、詐欺師やその話の内容を信用することによって成立していることがわかる。信用詐欺の定義にある「信用を得た上で」という点が、これらの詐欺にも共通して見られる要素。
信用詐欺のまとめ
- 個人や集団の信用を得た上で、その信用を悪用して金銭やその他の貴重品を不正に取得しようとする「信用」という要素が中核の詐欺行為
- 詐欺師は被害者の信じやすさ、純粋さ、同情心、見栄、自信、責任感の欠如、そして貪欲さといった心理的な脆弱性を巧みに利用
- 信用詐欺の手口は多様であり、その発生件数は増加傾向で、詐欺師が常に新しい技術や社会情勢の変化に合わせて手口を適応させている

以上、信用詐欺についてでした!これで、信用詐欺はあなたの知識となりましたか?
被害にあわないように対策しましょう。まだまだ足りないという方は、コメントをぜひください。お待ちしております。
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